※キャラクターを作者本人が演じるTRPG(ギアトランTRPGルール)形式で作成したストーリーです。

セッション日程:2018/11/12

 

<シナリオ制作・廻し手>

てるてる


<歯車>

 

マテル もけ

アイリスの相棒・旅する心優しき少女


 

廻し手:それでは、始めていきましょうか。
廻し手:ギアトランTRPG「河のほとりで」開幕です。


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廻し手:移ろい往くものの国、ユィンヤンド。ここはその郊外。
廻し手:見渡す限りの平原。風に凪ぐ草達の住む大地を、ふたつの人影が歩いています。

ゼニヤ:「なぁ~嬢ちゃんまだかいな~!」
ゼニヤ:「ぼくちゃんもう肌カラッカラやで!」

マテル「ごめんねゼニヤさん!」


廻し手:ことの始まりは、マテルさんがユィンヤンドを発つ、少し前。
廻し手:町中でキョロキョロとしているゼニヤを見かけたマテルさん。
廻し手:耳を傾けると、彼は旅の案内人を募っているようでした。
廻し手:ゼニヤには目的地があるようなのですが、どうも地図に疎いらしく
廻し手:慣れぬ国で右往左往しているゼニヤを見て、居てもたっても居られなくなったマテルさんは、
廻し手:自ら案内人を引き受けることにしました。

ゼニヤ:「ぼくちゃん、川に行きたいんやけど」
ゼニヤ:「ここ草しかないやん! このままだとぼくちゃん肌枯れてまう!」

廻し手:およよ…としおれるゼニヤを見て、マテルさんは周辺に水場がないかと探しますね。
廻し手:では、ここでマテルさんは探索を振ってください。

 

マテル:1d100<=70 【探索】
DiceBot : (1D100<=70) → 61 → 成功


廻し手:では、マテルさんは近くに林を見つけ
廻し手:そこの地面を調べると少し湿っていることに気付きました。
廻し手:もしかしたら川が流れているかもしれない! と思ったマテルさんは、ゼニヤさんを呼ぶことにしました。


マテル:「これ、川とかあるのかな・・・ゼニヤさん呼んでこよ」 ゼニヤさんの下へUターンします
マテル:「ゼニヤさんーーん!!川がありそうだよーー!」
ゼニヤ:「おっ! ええやん! やるなお嬢ちゃん!」
ゼニヤ:「早速いこか~!」
マテル:「うん!もう少しがんばってねっ」


廻し手:川と聞いて気力を取り戻したゼニヤは、よっこらしょと立ち上がり、
廻し手:マテルのあとにひょこひょこ付いていきます。
マテル:かわいい
廻し手:ちなみにこのゼニヤ、身長は60cmほどです。
マテル:あらま~~^^


廻し手:さて、無事林へとたどり着いた一行。
廻し手:周囲はもう夕方です。


ゼニヤ:「なぁ~お嬢ちゃん。もう日も傾きかけなんやけど」
ゼニヤ:「ほんとに付いてきてくれるん? 多分、川見つける頃には夜になってるやで」
マテル:「一緒に行こう?一人であるくより安全だよ」

ゼニヤ:「そう? お嬢ちゃんやさひいな~!」


廻し手:川があると聞いて余裕ができてきたのか、ゼニヤは小さい身体のマテルを心配しているようです。
廻し手:それとこのゼニヤ…ハモリ族は、「し」が発音できないという特徴があります。
マテル:ほんとだ~~~


ゼニヤ:「ほんと助かるわ! お礼はちゃんとするからな!」
マテル:「お礼なんていいよ~ ゼニヤさんの国のお話面白いからもっと聞きたいな!」
ゼニヤ:「ええやで! まずぼくちゃんらの住んでるとこはもともとカゲングの近くでな…」


廻し手:二人は談笑しながら、林に入って行きます。
廻し手:陽が、少しずつ傾いていきます…。

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廻し手:談笑しながら、どれほど進んだでしょうか。
廻し手:辺りは木々の根が張り、だんだん歩きにくくなってきました。
廻し手:しっとりとした気が辺りを漂い、どことなく寂しい感じです。


ゼニヤ:「いや~~快適やな~! やっぱりお肌にイイのはひっとりした空気や!」
ゼニヤ:「お嬢ちゃんもそう思うやろ!」
マテル:「ちょっとじめじめしてるけどゼニヤさんが元気になって良かった~」
ゼニヤ:「いや~ほんと嬢ちゃんのおかげやで! あとは川を見つけるだけや!」

マテル:「うん!足元気を付けてね」

ゼニヤ:「へーきへーき! こんなんモフマン捕まえるより楽やわ!」


廻し手:そう、あとは川を見つけるだけ。
廻し手:しかし、歩いても歩いても木々ばかりで一向に川らしい場所は見つかりませんね。
廻し手:それどころか、妙な方向に歩いているような気さえしてきました。

 

マテル:「川なかなか見つからないね~・・・」


廻し手:少し不安になったマテルさん、ここで感覚を振ってください。


マテル:1d100<=70 【感覚】
DiceBot : (1D100<=70) → 37 → 成功


廻し手:成功ですね。
マテル:(`・ω・´)

廻し手:マテルさんは、右の方角からせせらぎのような音が聞こえてくるような気がしました。


マテル:「あっちょっとまってゼニヤさん 何か聞こえない?」
ゼニヤ:「ん?」
ゼニヤ:「……」
ゼニヤ:「わがんね」
マテル:「えっと~~右の・・こっちの方!」 音のする方向に導こうとします


廻し手:ゼニヤにはよく感知できませんでしたが、マテルさんはなんとなくわかります。


ゼニヤ:「お! そっちか!」
ゼニヤ:「行こうか行こうか!!」
マテル:「うん!」


廻し手:と、ゼニヤは早足で駆けていきます。


ゼニヤ:1d100<=40 【幸運】
DiceBot : (1D100<=40) → 56 → 失敗


廻し手:ゼニヤさん、幸運を振りましたが失敗です。
廻し手:走っていった先で穴に落ちますね。


ゼニヤ「グワーーーーーーーーーーッ!!!!!」
マテル:「えっ!?ゼニヤさん!!!」


廻し手:マテルさんの視界からゼニヤの姿が消えます。そして…

 

キタズミ・ノモパ「掛かったァァァーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!」

キタズミ・ノモパ「これはッッッッ!!!!!!!!」

キタズミ・ノモパ「間違いないッッッッ!!!!!!!!」

キタズミ・ノモパ

「河童ァァーーーーーーーーーーッ!!!」

 

 

マテル:何か来てしまったwwwwwww

 

マテル:「えっっっっ」


廻し手:林の中から急に飛び出してきた影が一人。
廻し手:それは不審な甲冑男。
廻し手:ガサガサと茂みをかき分け、ゼニヤが落ちた穴に手を突っ込みます。


キタズミ・ノモパ「我が神ッッッ!!!!!」
キタズミ・ノモパ「本日の供物、感謝いたしますぞォーーーーーーーーーーッ!!!!!!」


マテル:「・・・・かみ」 目を丸くし見てます


キタズミ・ノモパ「今日のメニューは河童の丸焼きッ!! オルミガチーズを添えてッッッ!!!!!!」
キタズミ・ノモパ「いざッッッッ!!!!!!!!」

 

廻し手:男は林中に響き渡る声で叫び、ゼニヤを掲げます。

廻し手:ゼニヤは宙ぶらりんになりつつも、頭の笠…カサッパを落とさないように握りしめています。

 

ゼニヤ「グワーーッ!! 離せーーーッ!!!」

 

マテル「あの!!!」


キタズミ・ノモパ「ヌッ!!!!」
キタズミ・ノモパ:「何奴!」


マテル:「こんにちは!マテルです!」


キタズミ・ノモパ:「マテル殿! これはお初にお目にかかる!」
マテル:「ゼニヤさんを助けてくれてありがとうございます!」 穴から出してくれたと思ってます
キタズミ・ノモパ:「ヌッ?」
キタズミ・ノモパ:「これは今日の晩飯だが」
マテル:「ばんごはん?」
キタズミ・ノモパ:「いかにも!!」

 

ゼニヤ:「頭に血が上るやろ! 離せ! こら! 毛深いの!」


マテル:「ゼニヤさんはヒト(?)です!」
マテル:「魔物じゃないですよ」
キタズミ・ノモパ:「ヌゥ…」
キタズミ・ノモパ:「もしや其方の連れか」
マテル:「はい!」
キタズミ・ノモパ:「では致し方ない…この河童は返すとしようッッッ!!!」

マテル:「ありがとうございます!」


キタズミ・ノモパ「受け取れェィッッ!!!!」

廻し手:と言って、キタズミはマテルさんに向かってゼニヤを投げます。
マテル:投げたwwwww


マテル:「ゼニヤさんおーらい!!」 受け止める姿勢


廻し手:受け取るのに幸運を振ってください。


マテル:1d100<=80 【幸運】
DiceBot : (1D100<=80) → 81 → 失敗


マテル:wwwww
廻し手:クッソwwwwwww


廻し手:ではゼニヤさんを上手くキャッチできず、マテルさんの手元から跳ね…


ゼニヤ「グワーーーーーッ!!!!」


マテル:「ああ~~~!ゼニヤさんが飛んじゃった!!」

キタズミ・ノモパ:「ヌッ!!!!」

キタズミ・ノモパ:「しまった強く投げすぎたか」


廻し手:彼はそのままバウンドして木にぶつかりました。


マテル:「ゼニヤさん大丈夫!?」
ゼニヤ:「大丈夫なわけあるか!」
ゼニヤ:「衝撃で丸い頭に凹みができたわ! 見てみィ!」


廻し手:と、ゼニヤはかなりのご立腹で頭を見せてきます。
廻し手:特に変わりはありませんね。


マテル:「わっ大変!(? ごめんねゼニヤさん~~っ」
ゼニヤ:「もう痛ぅて痛ぅてたまらんわ…」

キタズミ・ノモパ:「河童ァ!! これは失礼したな!」


廻し手:およよ…と呻くゼニヤとマテルさん。特に気にした風でもないキタズミ。
廻し手:気付くと辺りはもう夜です。
廻し手:このまま林の中を歩くのは危なそうですね。
廻し手:大体の方角もわかったことですし、今日はここで野宿にしましょう。


マテル:「でもゼニヤさん元気そうだから良かったあ もう暗いしここで休んでこう?」
ゼニヤ:「わりとあっさりしてんな?! …まぁ、せやな。お肌もイイ感じだし、ここで今日は休んでいこか…」
キタズミ・ノモパ:「御仁! では本日の宿、私もご一緒してよろしいかな?」


廻し手:不審な甲冑男がマテルに話しかけてきました。


マテル:「はい! えっとおじさんのお名前は」


キタズミ・ノモパ「よくぞ聞いてくれたッッ!!!!!!」


キタズミ・ノモパ:「我が名はキタズミ・ノモパ! パモを愛し、パモに愛される男!」
キタズミ・ノモパ:「聖パモを称え結社『パモの爪』教団員にして信徒なり!
キタズミ・ノモパ:「聖パモを称える栄えある秘密結社『パモの爪』教団員にして信徒なり!」
キタズミ・ノモパ:「今日ここで会ったのも聖パモのお導きによるもの!」

キタズミ・ノモパ:「其方、間違いなく今日この日に我が教団に入団するための縁と見た…」


マテル:「わぁ~!なんだかすごい人なんですね ね!ゼニヤさんっ」

ゼニヤ:「いやこいつ絶対近寄らん方がええ人種やろ」
マテル:「ん~そうかな?」
ゼニヤ:「なんか危なそうやで…適当に理由つけて離れようや…」


廻し手:と、訝しむゼニヤさん。話をつけるために、マテルさんは交渉を振ってください。
マテル:らじゃ


マテル:1d100<=85 【交渉】
DiceBot : (1D100<=85) → 53 → 成功


マテル:「でもキタズミさんひとりみたいだし・・・2人より、3人ならもっと楽しいよ!」


廻し手:成功ですね。
廻し手:ではゼニヤはしぶしぶ承諾します。


ゼニヤ:「まぁ…嬢ちゃんが言うならええか!」


キタズミ・ノモパ「よかろうッッッッッ!!!!!」
キタズミ・ノモパ「ではここをキャンプ地とするッッッ!!!!!!!」


マテル「はい!!!」


キタズミ・ノモパ「うむッッッッ!!! 良き返事よ!!」
キタズミ・ノモパ「其方気に入ったッッッッ!!!!」


キタズミ・ノモパ:「我が教団に入団を希望の暁には、なんなりと空へ願うが良いッッ!!」
キタズミ・ノモパ:「聖パモは其方の入団をいつでも御許しになることだろうッッ!!」


ゼニヤ:「ええぇ……」


廻し手:さて、ここで一行はキタズミの持ってきた簡易テントの下で食事を始めました。
廻し手:焚火が温かい光を放ちながら、ぱちぱちと爆ぜていますね。

 

マテル:「パモって優しいんですね!ありがとうっ」


キタズミ・ノモパ「いかにもッッッ!!!!」


キタズミ・ノモパ:「聖パモは我々に温かな寵愛をいつでも授けてくださる…其方にも、きっとその加護があることだろう…」
マテル:「キタズミさんパモが大好きなんだね~」 ゼニヤさんににこやかに振ってます
ゼニヤ:「大好きっていうかちょっと傾倒しすぎなんとちゃうか…」
ゼニヤ:「パモの宗教とか聞いたことあらへんわ…」
マテル:「ん~そうかな? かみさまっていっぱいいるんだねぇ」


キタズミ・ノモパ:「聖パモはいつでもどこでも我らの周りにいてくださる…ここもッ! あそこにもッ!」
キタズミ・ノモパ「そしてここにもッッ!!!」

廻し手:と、マテルさんの持っている肉を指さします。
廻し手:先ほどキタズミから渡された干し肉ですね。


マテル:「このお肉にもですか?」
キタズミ・ノモパ:「いかにもッッッ!! この肉は聖パモが分け与えたその御身自身!」
ゼニヤ:「つまりパモ肉なんけ…」
ゼニヤ:「嬢ちゃんこいつ崇めとる神様捕まえて食っとるで」
マテル:「つまり~・・・パモのかみさまってやっぱり優しいんだねゼニヤさん!」

ゼニヤ:「ま、まぁ…そうとも言えるな!」


廻し手:パモは実際にギアトラン大陸に多数存在する鳥ですね。
廻し手:ハトとニワトリの中間みたいな鳥ですね。カゲングでは家畜にもされています。


キタズミ・ノモパ:「いかにもッッッ!! マテル殿、其方実に聖パモの本質について理解している…」
キタズミ・ノモパ:「其方が入団した暁には、聖パモもきっとお喜びになるであろう…」


マテル:聖パモの本質 とは


キタズミ・ノモパ:「そんな其方にはッッッ!! これを贈呈するッッッ!!!」


廻し手:キタズミは懐から、琥珀色の何かが入った小瓶を取り出してマテルに渡しますね。
マテル:こっこれは!


マテル:「わ~きれい!これなんですか?」


キタズミ・ノモパ「よくぞ聞いてくれたッッッッ!!!!!!!!」


キタズミ・ノモパ:「其方、聖パモの主食が花の蜜であることはご存知かな?」
マテル:「はいっ」
キタズミ・ノモパ:「その愛しき長い口が啜る蜜、その最も美味とされる配合は長らく謎とされてきた…」
キタズミ・ノモパ:「しかし此度ッッ!! 我が教団は独自配合によりその味の質を極めたッッッ!!!」
キタズミ・ノモパ:「これは我が神・聖パモが口にするためだめに開発された蜜! その名も『パモ蜜』!」
キタズミ・ノモパ:「普段ならば金品での引き渡しになるが…其方は可能性のある聖パモ信徒」


キタズミ・ノモパ「此度は特別にッッッ!!! 其方にこのままお渡ししようッッッ!!!!」


キタズミ・ノモパ「受け取れェエイッッッ!!!!!!!」

 

ゼニヤ:「うるっせ」
マテル:「いいんですか!ありがとう!」

キタズミ・ノモパ:「ウムッッ!!! 構わぬッ!!!」


廻し手:世にも暑苦しい勢いで、キタズミはマテルさんにパモ蜜を渡します。
廻し手:蓋を開けると、とても良い花の香りが漂ってきますね


マテル:「ゼニヤさんすごいよ!てづくりのお花の蜜なんだって!」 めっちゃ嬉しそうにゼニヤさんに見せてます
ゼニヤ:「はぇえ~! ほんまええ香りやないの!」
ゼニヤ:「不審者が勧めるから何かと思ったけど、結構旨そうやな!」
マテル:「これヒトが食べてもいいんですか?」
キタズミ・ノモパ:「無論ッッ!!!」
キタズミ・ノモパ:「1歳未満の子供以外には何ら害のない蜜だッッッ!!!」
マテル:「よかった! ゼニヤさん食べてみる?」
ゼニヤ:「ええんか! 頂くわ!」


廻し手:と言って、ゼニヤはマテルから差し出された蜜瓶に手を突っ込み、口にしますね。


ゼニヤ:「めっちゃ旨いやんけ! ええやんけ!」
キタズミ・ノモパ:「河童ァァーーーッ!!! 卑しいぞ!!」
マテル:「ゼニヤさん良かったね!」 ゼニヤさんの様子をたのしそうにニコニコ眺めてます


廻し手:キタズミが瓶から引き離した後も、ゼニヤは蜜の染みついた手をしゃぶっています。


キタズミ・ノモパ:「マテル殿、其方実に寛容な御仁と見える…」
マテル:「ん?そうかな」
キタズミ・ノモパ:「いかにも」
キタズミ・ノモパ:「多かれ少なかれ、自己愛が強いものはこの世に多い。旅をするものであればなおさらだ」
キタズミ・ノモパ:「私が分け与えたものとはいえ、自らの取り分が無くなることに抵抗はないのか?」
キタズミ・ノモパ:「それとも、この妖とはそれほどまでに長い付き合いなのか?」
ゼニヤ:「誰がアヤカシやねん」


マテル:「ゼニヤさんの笑顔を見れたからそれだけで嬉しいです!」
マテル:「キタズミさんのくれた蜜でゼニヤさんも私もとっても笑顔になれて」
マテル:「それってパモのかみさまもきっと喜んでるんじゃないですか?」

 

キタズミ・ノモパ:「……そうか」
キタズミ・ノモパ:「……ハハハ! うははははははははははは!!!!!!!」
キタズミ・ノモパ「良いッッッッッッッッ!!!!!!!!!」


キタズミ・ノモパ「実に気に入ったッッッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!」


キタズミ・ノモパ「マテル殿よ、貴殿を我が教団パモの爪・聖母の冠を与えようッッッッッッッッッッッッ!!!!」


キタズミ・ノモパ「その御心、実に尊きッ! 何者も貴殿の心削らぬようッッッッ!!」


キタズミ・ノモパ「その魂に聖パモの加護のあらんことをッッッッッッッッ!!!」


廻し手:そう言って、キタズミはパモの印が彫られたジョッキを勢いよく掲げます。


キタズミ・ノモパ「今日この日、偉大なる御心を持った我が兄弟に巡り合えたこと、感謝しますぞ我が神よォーーーーーーッッ!!!!」


ゼニヤ「うるっっっっっっっっせ!!!!!!!」

マテル:うるせえwwww


マテル:「なんだかすごそうっ えへへありがとう!」 つられて飲み物のはいったカップを掲げます
キタズミ・ノモパ「うははははははは!!!! 愉快ィ!! 愉快ィィ!!!」


廻し手:賑やかに談笑しながら、夜は更けていきますね。


マテル:この人と野宿したらモンスター呼び寄せて全滅しそう
廻し手:わっかる
マテル:安全な森でなければしんでいた(?
廻し手:こいつPIE以外の能力値は平均ですからね…
廻し手:お世辞にも戦力になるとは言えないから…

廻し手:平和な森でよかったね!
マテル:すごくがんばれ!!!
廻し手:がんばるしかねぇ!!

 


廻し手:さて
廻し手:夜は更け、焚火の明かりは少しずつ消え…
廻し手:シンとした空気は少しずつ朝の光で色を変えていきます。
廻し手:霧に濡れた草葉は陽光できらきらと輝き…
廻し手:暗かった森は穏やかな明るさで満たされます。


廻し手:朝がやってきました。


ゼニヤ:「ファァ……」


キタズミ・ノモパ「ムッッ!!! ムッッッ!!!」


廻し手:ゼニヤは寝ぼけながら起き上がり
廻し手:いつから起きていたのか、キタズミは槍を持って朝の稽古をしているようです。


マテル:「ゼニヤさんおはよう!」 出発準備をしながら起きたゼニヤさんに気付きます
ゼニヤ:「オアァァ…おはようやで…」
ゼニヤ:「みんな朝強いな…ぼくちゃんは朝ヨワヨワのヨワやわ…」


キタズミ・ノモパ「一日の始まりは朝ッッッ!!!」


キタズミ・ノモパ「今日も世界の日差しを与えてくださった聖パモに、感謝の祈りを捧げますぞォオーーーーッ!!!!」


廻し手:キタズミは朝露に濡れた地面に勢いよく膝をつき、祈祷を始めました。


マテル「パモのかみさまありがとうー!!」

キタズミ・ノモパ:「うむ実に良い心がけッ! 聖母マテルよッ!!」


ゼニヤ:「嬢ちゃんおはようさん…昨日はよく寝られたんか?」
マテル:「うんぐっすりだよ! ゼニヤさん体は乾いてない?」
ゼニヤ:「いや~おかげさまでしっとりスベスベのお肌のまま朝を迎えられたわ」
ゼニヤ:「お嬢ちゃん感謝やで」
マテル:「えへへよかった~ キタズミさんと一緒だったからパモのかみさまが守ってくれたのかな?」

ゼニヤ:「いや森の治安が良かっただけやろ」


キタズミ・ノモパ「いかにも聖母マテルッッ!!」
キタズミ・ノモパ「聖パモはいつでも我々を見守ってくださるッ!!」


マテル:「そうなんだって」 楽しそうにゼニヤさんを見てます
ゼニヤ:「ぜってぇ嘘……(なるほど、そんなこともあるんやな)」


マテル:wwwwwwwwww


廻し手:さて、この辺りでテントの片付けも済みました。
廻し手:よいしょと重い荷物を担いで、キタズミは別れの挨拶をします。


キタズミ・ノモパ:「聖母マテルよ、此度の出会い、実に心晴れるものであった」
キタズミ・ノモパ:「その美しき御心、いつまでもその姿のままで在れ。その道、その先に聖パモの加護のあらんことを」
マテル:「こちらこそありがとうキタズミさん!パモのかみさまによろしく伝えてください!」


ゼニヤ:「ぼくちゃんは?」


キタズミ・ノモパ「ウムッッッ!!! 私からもぜひ伝えておこうッッ!!!」
キタズミ・ノモパ「新しき信徒がまた一人、我が教団に加わったとッッ!!!」


ゼニヤ:「なぁぼくちゃんは?」


マテル:wwwww


キタズミ・ノモパ「では、さらばだッッッ!!!!」


廻し手:そう叫ぶと、キタズミは派手に鎧を鳴り響かせながら去っていきました。

 

ゼニヤ:「ハモリ族完全無視信徒やったな」
マテル:「さよならー!また3人で一緒にごはんたべましょー!」
ゼニヤ:「ええぇ…またあいつと飯囲みたいんか嬢ちゃん…」
マテル:「ほらキタズミさん大きい人だから」
マテル:「ゼニヤさんもまたご飯食べよう?」
ゼニヤ:「……まぁ、おいおいな!」
ゼニヤ:「じゃ、行こか」
マテル:「うん!」


廻し手:そう言って、ゼニヤは歩き出しました。
廻し手:マテルさんも、せせらぎのする方角へ、一緒に歩いていきました。


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廻し手:さて、一行は川にたどり着きました。
廻し手:河原のある、比較的大きな川ですね。


ゼニヤ:「おー! ついた! ここやここや」
マテル:「わぁ・・・!よかったねゼニヤさん!」
ゼニヤ:「いやーほんと助かったわ!」
ゼニヤ:「嬢ちゃんのおかげで無事ついたやで!」


ゼニヤ:「おっ! あったあった!」


廻し手:ゼニヤが差す方向には、ほとりに泊まる小さな木舟と、彼と同じようなハモリ族がいました。


ゼニヤ:「ありがとな、嬢ちゃん。これでやっと行けるわ」
ゼニヤ「もうあの国に迷いこんだときはどうひょうかどうひょうか思たけど…」
マテル:「よかった~これで安心だね!」
ゼニヤ:「安心(あんひん)やわ~~! ほんと助かったやで!」
ゼニヤ:「じゃあ、これお礼や!」


廻し手:と、ゼニヤは頭のカサッパをすい、と裂き
廻し手:くるくると上手く丸めて、笛のようなものを作り出しました。
廻し手:カサッパと言えば、ハモリ族にとっては非常に大切なものです。
廻し手:ちなみに、頭にかぶってる笠のことね、カサッパ


マテル:「わっ笠いいの!?」
ゼニヤ:「ほい、嬢ちゃん!」
ゼニヤ:「ええってええって! もうぼくちゃんには必要ないものやからな!」
ゼニヤ:「じゃあな嬢ちゃん! あんたにハモリの露が煌めくことを祈ってるわ!」
マテル:「そっかあ・・・ありがとう! ゼニヤさんも元気でね!」

ゼニヤ:「へへへ…ありがとな! 嬢ちゃんも達者で!」
マテル:「またどこかで合おうね!きっとだよー!」
ゼニヤ:「わははは!」


廻し手:最後にそう笑ったゼニヤは、ぴょんぴょんと跳ねるように舟に乗り…
廻し手:舟は下流に向けて、流されるように下っていきました。


マテル:遠くなるゼニヤさんを見守りながら頂いた笛を吹いてみてます


廻し手:その姿が見えなくなる頃…
廻し手:草笛は、プゥーという膨らむような、どこか懐かしい音色で辺りを満たします。
廻し手:見た目のわりにしっかりした草笛は、鞄に入れても簡単につぶれることはなさそうです。
廻し手:草笛をしまったマテルさんは、元いた道を辿り…
廻し手:霧の晴れた森の中を戻り…


廻し手:そして……
廻し手:ここから先は、彼女の物語。


廻し手:ひとりの旅人、世界を巡り廻す小さな歯車が織りなす物語。
廻し手:小さなハモリ族を見送った彼女が向かう先は、紡ぐ物語は…。
廻し手:きっとまたいつか、見ることができるでしょう。

 

 


ギアトランTRPG「河のほとりで」


おしまい

 


<NPC>

ゼニヤ

あの世に渡り損ねた半幽霊。あの世へ渡るための舟の場所がわからず、探していた。

キタズミ・ノモパ

秘密結社『パモの爪』教団員